別添資料:教会活動の四つの段階(ステージ)(2020年6月版)

ステージ1:通常のミサ(公開ミサ)と教会活動

新型コロナウイルス感染症が発生する以前に行なっていた、平常どおりのミサと活動。

ステージ2:感染対策をとった上での公開ミサと活動

対策: 咳エチケット・手洗いの徹底・施設入口の消毒用アルコールの設置

施設(聖堂を含む)のドアの開放・聖水盤使用の中止・十分な換気

ミサ: 必要に応じて人数制限・奉納(パンとぶどう酒)なし・接触なしの平和のあいさつ・手での聖体拝領

体調不良の人のミサ参加の自粛・マスク着用許可(会衆・奉仕者・司祭)

健康に不安のある人の主日ミサに与る義務の免除

秘跡: 感染対策をとった上で行う(洗礼・結婚・ゆるし・病者の塗油)

活動: 密閉、密集、密接を避け、なるべく短時間で行う

ステージ3:条件付きでの公開ミサと活動

ミサ:人数制限をする・十分な換気・手指の消毒・聖歌なし・短い説教あり

奉納(献金含む)なし・接触なしの平和のあいさつ・手での聖体拝領

参加者全員マスク着用(会衆・奉仕者・司祭)

 時間短縮に配慮したミサ(可能であれば複数回)

状況に応じて、基礎疾患を有する信徒と高齢の信徒の参加は不可

東京教区のすべての信徒に主日のミサに与る義務の免除

秘跡:洗礼・少人数の「洗礼のための個別のミサ」の中で行う

結婚・基本的に延期(感染対策をとった上で行うこともできる)

ゆるし・感染対策をとって、距離をとって行う

病者の塗油・十分な感染対策をとった上で行う

葬儀:遺族と話し合い、十分な感染対策をとった上で行う

活動:小規模で、密閉、密集、密接を避けて短時間で行う

ステージ4:公開ミサと活動の中止

ミサ: 公開ミサは行わない(非公開ミサは行うことができる)

東京教区すべての信徒に主日のミサに与る義務の免除

秘跡:洗礼・延期

結婚・延期

ゆるし・延期

病者の塗油・十分な感染対策をとった上で行う

葬儀:遺族と話し合い、十分な感染対策をとった上で行うことができる

※火葬を済ませ、後日に葬儀ミサという可能性もあり

活動:いかなるものも行わない

 

(参考1)高齢の方々に、しばらく自宅でお祈りいただく理由

緊急事態宣言が解除されて、教会も、四旬節から続いた公開ミサの中止を解除し、段階的に通常の典礼に戻していこうとしています。

その中で当初の段階にあっては、いわゆる高齢の方、また基礎疾患のある方には、ミサへの参加をご遠慮いただくことにしています。

ご自分は健康なので、大丈夫だろうというご意見をいただいていますが、以下に、特に高齢の方にしばらくご遠慮いただく理由を記します。

なお判断の基準は、選択肢がある場合、どちらがより「いのちを守るため」という基準に近いかどうかです。また社会にある組織として、共通善のために果たすべき責任も考慮しなければなりません。

1:厚生労働省の専門家会議の見解に以下のようにあります。

「罹患しても約8割の方は軽症で経過し、治癒する例も多いことが報告されています。一方、重症度は、季節性インフルエンザと比べて死亡リスクが高いことが報告されています。特に、高齢者や基礎疾患のある方では重症化するリスクが高いことも報告されています。」

2:同じく見解には、感染について次のように記されています。

「一般的には飛沫感染、接触感染で感染します。閉鎖した空間で、近距離で多くの人と会話するなどの環境では、咳やくしゃみなどの症状がなくても感染を拡大させるリスクがあるとされています。」

3:政府の基本的対処方針にも次のように指摘されています。

「新型コロナウイルス感染症における致死率及び肺炎の割合は、季節性インフルエンザに比べて、相当程度高いと考えられる。また、特に、高齢者・基礎疾患を有する者では重症化するリスクが高いことも報告されており、医療機関や介護施設等での院内感染対策、施設内感染対策が重要となる。上記の中国における報告では、年齢ごとの死亡者の割合は、60歳以上の者では6%であったのに対して、30歳未満の者では0.2%であったとされている。

また、日本における報告(令和2年4月30日公表)では、症例の大部分は20歳以上、重症化の割合は7.7%、致死率は2.5%であり、60歳以上の者及び男性における重症化する割合及び致死率が高いと報告されている。

上記のような公的機関の情報と医療専門家の意見を勘案して、公開ミサを再開した場合には、当初の数週間は、高齢の方々と基礎疾患のある方には、ご自分が感染するリスクと、知らないうちに他者を感染させるリスクの両方を避けるため、しばらく待っていただくことのほうが良いと判断しました。

いつまでもこの状態が続くわけではありません。地域社会全体の感染状況や、行政の対応を見極めながら、徐々に、すべての方々に参加していただけるように、段階を進めてまいりますので、ここは状況をご理解の上、しばらくご辛抱いただければと思います。

まず最初は、小さな規模からはじめて、徐々に参加者を増やす方向ですので、ご理解とご協力をお願いいたします。

 

(参考2)これまでの手指消毒など感染症対策のまとめ

1:一般的な衛生対策として、咳エチケットに配慮し、手洗いを心がけましょう。聖堂や信徒会館の入り口に、手指消毒用のアルコールを設置しましょう。

2:ドアノブを介した接触感染を防ぐため、入り口が自動ドアではない場合、ミサ開始前の適切な時からミサ開始までと、ミサ終了後に信徒が退去するまでの時間は、教会の入口から聖堂内までの通路のドアは開放することを勧めます。

3:聖堂入り口などに用意された聖水盤は、接触感染を防ぐため、使用を控えます。

4:司祭や臨時の聖体奉仕者をはじめ、信徒の方も、必ずミサ前に充分に手を洗ってください。

5:ミサ中のホスチアや葡萄酒と水の奉納を、当分の間取りやめます。ミサのためのホスチアは、ミサ前に別途用意し、祭壇近くに備えておくようにします。

6:献金も、ミサ中には行わず、他の場所を設けて、随時行うようにします。

7:濃厚な身体的接触を避けるため、平和の挨拶などで握手や、抱擁を取り入れている場合は、それらを避けるようにいたします。